FOCUS共用専門員を講師にFOCUSスパコンでのGaussian 09 利用講習会を平成24年5月22日(火)15時30分から17時30分まで計算科学センタービル2階実習室で行ないました。
講習会ではGaussian 09使用時のFOCUSスパコンの課金ポリシーの解説があり、Gaussian利用料を節約できる利用方法が述べられました。
講習会では、一人一台の端末機を使い、講師が用意したGaussian実行サンプルスクリプトファイルを順次修正しながら、実際にFOCUSスパコン上でGaussian 09 を使った計算を行いました。実例として、メモリ指定量を変化させ、並列とシリアルのCPU時間と実行経過時間を比較し、実行経過時間が減少することを確認しました。
実行経過時間のメモリ指定(%mem=)量依存性を示し、メモリ指定量によって実行経過時間が異なるという説明があり、計算に関するパラメータの指定を慎重に行う必要があることが示されました。 続いてFOCUSスパコンでLindaを用いてノード間並列を行う場合のスクリプトについての説明がありました。
その他、計算が収束しない場合(SCFや構造最適化)の処方箋などFOCUSスパコン以外にも使えるヒントが盛り込まれた講習会でした。 最後の質疑応答では、参加者からの質問に答える形で、GaussViewを使って、作成した入力ファイルを手元のパソコンからFOCUSスパコンに転送し、結果を再び手元のパソコンに転送してGaussViewで表示するまでを体験してもらいました。
今回ご参加頂きました皆様に感謝いたします。 今年度、本講習会は毎月行っていく予定ですので、今回ご都合がつかなかった皆様には、6月26日(火)(10:00-12:00)7月24日(火)(15:30-17:30)、(計算科学 センタービル2階実習室)等への参加をお勧めします。
また参加者の声を反映し ながら内容の取捨選択、追加、改善を行って行き ますので、一度参加された方 も年度後半に二度目の参加もご検討ください。
講習会サンプル
プログラム:
0. LSFを利用したGaussian 09 の実行方法
1. ノード内並列の効率的実行方法
1-1 並列数(%Nprocshared=)とメモリ指定(%mem=)
1-2 CacheSizeオプション
1-3 構造最適化からの振動数計算の手続き
2. Linda を用いたノード間並列の効率的実行方法
2-1 Linda 並列を実行する際のLSF スクリプト
2-2 プロセス数の %LindaWorker の指定と %Nprocshared の指定への割り振り
2-3 Model・property による Linda 並列の有効性
3. SCF が収束しない場合の対処法
4. 構造最適化が収束しない場合の対処法
5. 質疑応答